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待ちぼうけ

  • 執筆者の写真: S Mikaze
    S Mikaze
  • 2022年12月9日
  • 読了時間: 1分

呑気な夕陽は

曇りガラスをすっと通り抜けて

今日の決別と明日のお楽しみを運んでくるのさ


とうの私は

死にかけの影を引きずって待ちぼうけ


陽気な音楽と一緒に電車がやってきて

扉が開いたら

黄色い一線が目下にあるものだから、


すべて

もみくちゃにされながら

どうにか勇気と

自分の影を抱え込んで

重力なんてそこに無かったみたいに

ひょいと飛び越えていくのさ


そうしたら

景色は動き出して

斜陽はもっと近くに佇んで

待ちぼうけは終わってるのさ





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