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海に映えるシルエット

  • 執筆者の写真: S Mikaze
    S Mikaze
  • 2023年11月6日
  • 読了時間: 6分

更新日:2023年11月17日

 こんにちは、Mikaze です。


 秋晴れの日々がずっと続いていましたが、ようやく雨が降り注ぐ日がやってきましたね。


 さて、今回は筆者、失敗作の写真を載せることにしました。


 ええ!?と思った方、どうか最後まで読んで頂けるとうれしいです。


 旅路は福井県。

 福井県といえば恐竜ですね。

 無論、恐竜博物館に足を運んだり発掘体験をしたり…とことん満喫してきました。

 子供の頃に遊びに行った時のイメージで恐竜が強かったのですが、やはりそれだけではなくて、福井県には素敵な自然スポットが多々ありました。


 今回はその中で2つを紹介します。


 場所は海岸沿いで、太陽に照らされた美しい絶景なのですが…筆者が赴いた時はすごい逆光で。もはやシルエットでしかないほどのコントラストがついてしまいました。

 そこで、あえてシルエットから紹介してみようかと(笑)


 福井県に遊びに行ったことがある人なら、分かるかもしれません。


 ちょっと楽しみながら、どうぞご覧ください。



. 絶壁の火山岩



 まずは、こちら。

 ゴツゴツの岩山が、海をバックにそびえ立っていますね。


 このシルエットで分かった人がいたら通ですね。


 正解は……






 東尋坊!です。


 分かりましたか?


                                     道中顔を覗かせる岩


 場所は、福井県坂井市の三国町です。


 最初は荒磯ふれあい公園に車を停めて、腹ごしらえ。

 そこから荒磯遊歩道を歩いて東尋坊へ向かいます。


 道中、マグマが固まってできたような岩礁が海辺からチラホラと見えてきました。



                                      絶壁がみえてきた


 のんびりと歩くこと20分ほど、見事な崖っぷちが見えてきました。

 そそり立つ崖の近くに降り立つと、波のぶつかる音が遥か下から聞こえてきます。

 高所恐怖症にはきついかもしれませんね。なかなか高さがあって少し怖かったです。



                                       岩先からの眺望


 十分に素晴らしい景色に巡り会えたのですが…

 ここだけなのか?という疑問が湧きました。

 噂にきく東尋坊ですから、もっと何かあるのではないかと。


 草むらから見知らぬおじさんが歩いてきて、東尋坊はここなのかと聞かれました。

 私も初めて来たので分からず、お互い顔を見合わせて、向こう側にも何かありそうですがどうですかね?と苦笑いしました。


 遊歩道の先には、崖崩れ整備のために立ち入り禁止の看板がありました。

 この先に行けるか分からなかったのですが、迂回して行ったら行けそうかなと思い、勘を頼りに歩いていきました。



                                       東尋坊の千畳敷


 すると、さらに大きな崖っぷちがあるじゃないですか。

 びっくり仰天です。

 見事な柱状節理の断崖絶壁が広がっています。

 それから果てしない大海原が岩の先で見渡せるのです。


 これが東尋坊か!という感じでワクワクがとまりませんでした。



                                    柱状節理を下った場所


 特筆すべきは、東尋坊には柵やフェンスがなく、行けるところまで存分に岩肌を堪能できることです。

 下まで降りていくと、まるで別世界に来たような素晴らしい景観に囲まれました。

 ある種の古代遺跡に入り込んだような雰囲気も感じます。



 岩肌は、黒に近い灰色でごつごつしていて、表面は砂が被ったような感じです。

 岩の隙間にはツタなどの植物が生えています。

 柱状になっているのでちょうど階段みたいで登り降りがしやすいです。


 この柱状節理は、新世代新第三世紀中新世の火山活動(今から約1200~1300万年前)でマグマが堆積岩層に貫入し、冷え固まってできた火山岩でできています

 その後、波浪による侵食を受けて地表に現れたものと考えられています。


 付近には、東尋坊の柱状節理の成り立ちについて詳しく解説された看板がありました。

 それによると、柱状節理の断面の大きさは、一般的にマグマの冷える速さが早いほど小さくなり、遅いほど大きくなる傾向があるそうです。このことから、東尋坊の安山岩の貫入岩帯の中心部は千畳敷付近であり、北端と南端は堆積岩との接触部分による急冷部分と考えられているそうです。

 柱状節理の断面の大きさや傾き、分布の様子からどのようにこの地形が成り立ったのかを推測できるのは面白いですね。



 波打ち側には海水が入り込んだ水たまりがありました。

 あれ、よく見るとハート型かも…?




 

 それにしても、太陽光が強いです。

 地平線の向きは完全に逆光で、東尋坊のシルエットが浮かび上がります。




 撮影に夢中になっていると、日が傾いてきました。

 岩がオレンジ色に染まり始め、昼とは違った情緒的な景色へと移り変わります。



                                     夕日に染まる三段岩



                                       柱状節理の岩壁





                              荒磯ふれあい公園 駐車場からの夕日


 駐車場に戻る頃には、ちょうど茜色の夕焼け空が広がっていました。

 1日の締めくくりは、ゆっくりと静かに幕を閉じます。






2. 白砂の浜


さて、次に紹介するのは、こちら。

 海に浮かぶアイランド的なシルエットですね。フランスのモン・サン=ミッシェルを思わせます。(いつか行ってみたいです)



 この砂浜の名前は?


 正解は……






水晶浜!でした。



                                       美浜町の水晶浜


 水晶浜は、福井県三方郡美浜町にあります。

 美浜町という名に引けを取らない美しい砂浜です。


 水晶浜海水浴場は、有料の駐車場があるのですが、この日は夏のシーズンを過ぎたためか無料で停めることができました。


 

                                    透き通った穏やかな波



 訪れた時は波も穏やかで、優しい波音が耳に心地よかったです。



 なんといっても良いのが白いさくさくの砂浜。

 砂粒は思わずビンに入れてしまいたくなるような綺麗さで、石英が混じっているのでキラキラと光ります。

 福井県の真ん中に先出た敦賀半島には、石英を含む花こう岩が多く、背後の山の花こう岩が川を流れるうちに削れ、石英が水晶浜に集まったとする説もあるらしいです。

 水晶は石英の集まった大きな結晶ですから、まさに水晶の散りばめられたような砂浜なのですね。



                                       落ちていた流木


 砂浜にうっとりしていると、おもしろい流木を発見しました。


 クルクルしているので、ツルか何かかもしれません。

 ちょっと動物の角のようにも見えます。拾って車内に飾ることにしました。



                                      佇むウミネコたち

波打ち際では、ちいさな旅人にも出会えました。



 それにしても、逆光がすごい!

 白飛びを覚悟して岩の全景を撮るとこんな感じです。


 こんな時、偏光フィルターでもあったらなあ…ドラ○もん…




 それでも、この荒々しい岩と美しい砂浜に巡り会えて幸せです。


 夏場の海水浴シーズンは特に多くの人で賑わい、年間15万人もの人々が訪れるそうです。

 静かなひとときをゆっくり過ごしたいなら、シーズンを外して訪れてみるのも良いかもしれませんね。

 サンセットもですが、夜の星空も美しい場所です。






まとめ:シルエットを味方につけて



 いかがでしたか。


 海辺は特に、太陽の光が近く感じられるものです。

 超綺麗な景色なのに、完全に逆光だ!なんていう時は、あえてシルエットに割り切ってみるのも面白いかもしれません。

 今回は、そんな新たな発見のできた福井旅でした。


 ちなみに、他にもご紹介したい福井県の自然スポットがあったのですが…

 いつもまとめて紹介して記事がながーくなってしまうので、このぐらいで留めておきました。また気が向いたら紹介したいと思います。


 皆さんも是非、福井の海岸で紹介したシルエットを探してみてくださいね!



 それでは、またお会いしましょう。


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