吾妻峡と岩櫃山
- S Mikaze
- 2023年6月22日
- 読了時間: 5分
こんにちは、Mikaze です。
今回は筆者、群馬県に行ってきました。
そこで驚きを隠せなかった素晴らしい景観を紹介します。
ドライブでふらっと立ち寄るだけのつもりだったのですが…
思わず車を停め、足を止めて、その自然に入り込んでしまいました。
それでは、さっそくいってみましょう。
1. 絶壁を辿る吾妻峡

濁流が轟音を立てる吾妻峡
まず、訪れたのは吾妻峡です。
吾妻峡は、両岸の狭まった崖がおよそ2.5km続く景勝地です。
横谷駐車場という一番近い無料駐車場に車を停め、吾妻峡を見ながら八ツ場ダムまでの道を散策することにしました。
渓谷に沿って歩いて行ったのですが、横目に見えるその全貌は驚くほど深い場所にあります。高さは50mにも及びます。
流れる水の勢いも強く、激しいです。
この吾妻川は現在東に向かって流れているのですが、かつては南(長野県方面)に向かって流れていました。
数十万年前に浅間山ができる前、火山活動によって吾妻川は行き先を失い、嬬恋村(つまごいむら)周辺に大きな湖ができました。その後、侵食が始まって長い年月をかけて削られ、今の吾妻峡が作られたと考えられています。

紅葉台橋から見下ろす八丁暗がり
これは道中、紅葉台橋から撮影した写真です。
明るくしていますが、実際はもっと真っ暗です。
筆者は高所恐怖症ではないのですが、思わず足がすくんでしまうくらいの勢いを感じました。本当に自然には偉大な力が躍動しているんじゃないか、と思わせる威力です。


そびえ立つ大蓬莱
こちらは、中国の蓬莱山を思わせる大蓬莱です。
看板があったのですが最初は見つからず、八ツ場ダムが見え始めた頃にふと後ろを振り向くとあったので驚きました。
夢中になって下ばかり見ていると見つからないです。
前を見るだけではなく、下を見下ろし上を見上げれば絶景が見えてくる…
そんな視界の広がりを感じました。

終着点の八ツ場ダム
八ツ場ダムが見えました!
筆者、正直ダムには全くといって良いほど興味がなかった(すみません)のですが…
このダムには感服致しました。
まるで進撃の○人に登場する最後の砦みたいな、迫力のある出で立ちです。
この時夕方だったので、西から後光が差し込み、余計にそのフォルムが浮き立って勇ましい姿です。

八ツ場ダムから放流中
付近の小蓬莱からは、八ツ場ダムを間近で見ることができます。
階段を気をつけながら下りていくと、放流中のダムに絶壁の吾妻峡が。
これは圧巻の一言です。
筆者、興奮して物凄く大きな声で叫んでしまいました。
しかし、カメラでは思うように撮影できません。
視界に広がる全てを体感できるのは、やはり実際に行ってみるしかないかと。
よくこんな場所にダムを作ったなあ…と感心致しました。
ここから流れてきた豊かな水が、街に潤いをもたらしているのですね。
2. 巨岩そびえる岩櫃山

岩櫃山の道中
東吾妻町に滞在して2日目、無性に登りたくなって登ったのは岩櫃山です。
標高は802mの岩山で、そこまで高くはないのですが、遠目から見る巨岩に魅力を感じざるを得ませんでした。
登るコースは中級で、のんびり行って往復2時間半くらいです。
ここには、戦国時代に武田氏と上杉氏の覇権争いにおいて重要な役割を担った岩櫃城跡があります。
当時武田の家臣だった真田氏が、難攻不落の山城として天下に名を馳せ居城した時代もあり、非常に歴史ロマンにも溢れています。
ということで、武士の気持ちになって谷間をくぐり抜け、いざ山頂へ。

ゴツゴツした巨岩の間をぬって進むのは楽しいです。
最初は歩きやすい山道だったのですが、段々と道幅狭く、梯子や鎖を掴んで岩山をよじ登ることになります。
手汗で滑るので、軍手必須です。ブンブンと飛んでくる蜂を怒らせないように気をつけながら、中々険しい道(というか岩場)を進みます。

岩山を登ること1時間程、ようやく空がみえてきました。
天辺に到着し、ここが頂上か!と思ったのですが…
向こう側に赤い旗の立つ岩山が。
どうやらここが頂上ではなかったようです。
途中、鎖のかかった岩場を見下ろして絶句。しかし、ここまで来たからには山頂まで行かないわけにはいきませんね。
この岩山の間は天狗の架け橋といわれているようです。


岩櫃山の頂上に到達
岩山の鎖に捕まっていると、カメラのレンズキャップをぶつけて落としてしまいました。
落下して下の岩肌に着地。仕方ないので後で回収することにしました。
そしてついに、山頂到達!
いやあ、結構スリルがありましたよ。

山頂からみた景色
山頂からは、自分の登ってきた岩山が見えます。
素晴らしい眺めです。
溢れる達成感に、こんなにゴツゴツした岩を登って来れたのだ、と自信がこみ上げてきました。
朝のウォーキングには中々ハードでしたが、岩櫃山最高です。

そして、登頂して素晴らしい景色を拝んだら、帰りはこの鎖に命を委ねて降りなければなりません。
正直、帰りの方が滑り落ちそうで怖かったです。
無事にカメラのレンズキャップを回収、帰りは岩櫃城本丸跡を見るため「尾根ルート」を下っていきました。道中、岩山の迂回ルートの看板があってそちらを進むと、なんだか変な方向に進んで道に迷いました。
急勾配で滑り落ちそうになり、明らかにこれは違うんじゃないかと思い、引き返して岩山ありのルートへ。
無事に本丸跡に到着、下山することができました。
活動データ:タイム 02:38 距離 2.8km
上り340m 下り345m
まとめ:絶景は視界の隅に広がっている

吾妻渓谷と岩櫃山は、遠目から眺めるだけでも非常に見事な景観なのですが、その内側に入り込むとさらに魅力的な世界が広がっています。
時に、こうやって視界の隅々まで自然の形跡を堪能したり、人工物との融合を楽しんだり、歴史ロマンに触れたり…充実した時を過ごすことができました。
ただ、壮大すぎて写真では収まりきらず、思うように撮影できなかったのは少し悔しいです。まだまだ修行が足りないですね。
この吾妻の景勝地、群馬県に訪れたなら一見の価値ありです。
前に進むだけではなく、下を見下ろして上を見上げて。
そうすればもっと、ワクワクするような景色に出会えるかもしれません。
댓글